初めに、白鳥先生がサージテルを使う理由を教えてください。
拡大鏡は、歯科医療者としての姿勢に関わってくるものだと思います。
僕は、歯科の治療は検査で始まり検査で終わると考えているんです。イニシャルの資料をもとに、治療の主軸をどこに持っていくのかを決め、ゴールを明確化した設計をする。そこに、補綴であればワックスが入りますし、矯正であればセットアップが入ります。ペリオもそうですね。骨を平坦化するといっても、どういう風に平坦なのか。骨を再生で上げるのか、切除で下げるのか。補綴を介在させて清掃性を良くするのか。行き当たりばったりで、最終的に歯周ポケットがなくなったというのでは話になりません。そして、ゴールの段階での資料があって、初めて良かったとか悪かったというのが見えてきます。
僕たちは、ゴールを常にチェックする姿勢でいなければなりません。患者さんからしてみたら、治療が終わったのに何のためにするの?と言われてしまうかもしれませんが、矯正でもペリオでも補綴でも、終わった段階で必ず検査をする。
医療ですから、うまくいくケースばかりではありません。自分の見たくない所も見る厳しさを持つことが必要です。
このときに、サージテルが必要になってくるんですよ。CR充填ひとつとっても、問題がなければいい、患者さんが何も言わないからいいではない。拡大して見たくないものが見えたとしても、謙虚に受け止める。そして自分の治療をアップデートしていく。サージテルを使う理由はこの点にあるんだと思います。